仕事紹介

受注から納品まで

普段、私たちがなにげなく目にしているコンクリート。その元となる生コンクリートが、実際どのようにしてつくられ、どのようなフローで建設現場に納入されているのか。注文を受けてから納入するまでの一連の流れを、各工程ごとにわかりやすくご説明します!

1. 注文の受注

生コンクリートは名前の通り生モノ。その日の気温や湿度、工事の進捗などによって必要量やスペックが変化します。そのため、納入前日の午前中までに、ゼネコンなどの発注者から販売店・協同組合を通じて、納入日や納入時間、必要スペック(強度・流動性等)、数量などの注文を受け付けます。

2. 原材料の発注

注文内容を確認したら、生コンクリートの主要原材料であるセメント、砂、砂利などを生産課から発注します。工事の規模や用途によって求められるコンクリートの強度や流動性、数量なども異なるため、発注する原材料の種類や数量もさまざまです。

3. 車輛手配・出荷準備

生コンクリートは時間とともに性状が変化するため、製造後は時間との勝負です。そのため運輸営業所は、翌日の出荷に備えて必要なミキサー車台数を検討し、車輛とドライバーを手配します。また、納入現場までの経路図作成など、翌日の出荷に向けた準備をおこないます。

4. 原材料の荷受け

原材料は北海道などから工場敷地内にある港まで運ばれてきます。荷受け時に、原材料が規格を満たしているかどうかを試験課が専用の器具を使って確認・検査。合格したらバッチャープラントの最上部に位置する貯蔵層に移して一時保管します。

5. 原材料の計量

貯蔵層には原材料が種類別に保管されています。オーダーを受けた生コンクリートのスペックに応じて原材料の配合も異なるため、生産課は事務所内にある専用端末を操作して貯蔵層内に保管された各原材料を正確に計量します。

6. 生コンクリートの練り混ぜ

事務所内にある専用端末を操作してバッチャープラント内のミキサーを動かし、定められた時間だけ原材料を練り混ぜます。練り混ぜ中はモニターでミキサー内の生コンクリートの状態を逐一チェック。

7. 積み込み・検査

製造した生コンクリートをミキサー車に積み込み、車を試験室の前まで移動。そこで試験課による品質確認(流動性、空気量など)をおこないます。
※製造から1週間後、4週間後にも強度試験を実施し、要求性能を満たした生コンクリートを納入できたかを検証しています。

8. 運搬

基本的に、生コンクリートは製造開始から荷下ろしまで90分以内におこなうよう産業規格で定められています。そのため、ミキサー車に積み込んだ生コンクリートを、安全運転を意識しつつ、経路図などを参考にしながら納入指定された建設現場まで届けます。

9. 荷下ろし・納入完了

現場に到着後、第三者機関(ゼネコンから委託された専門業者)による受入検査が実施されます。当社試験課が立ち会い、合格を見届けたら現場担当者の指示に従って荷下ろし・納入完了!工場に戻ったら、ドライバーはミキサー車ドラム内を洗車して次の運搬に備えます。

仕事内容WORK

生産課、試験課、営業部、業務部、ドライバー…
それぞれの部署では実際にどんな仕事をしているのかを、現場で働く先輩たちの1日のスケジュール例とともにわかりやすくご紹介します。

生産課 PRODUCTION

仕事内容

生産課では、原材料の受け入れ管理から生コンクリートの製造、工場内の各種設備管理・メンテナンスなどのさまざまな業務を、所属メンバー全員で週ごとにローテーションしながら対応しています。
製造業務にはバッチャープラントという大型設備を使用しますが、製造担当は遠隔でコンピュータを操作して原材料の計量や練り混ぜをおこないます。また、設備管理の担当は工場内を定期的に巡回して生産設備や洗車設備などに異常がないかをチェック。異常があればメーカーさんや専門業者さんに連絡して修理します。
非常に専門性の高い機械のためメーカーさんたちから教えていただくことも多く、良好な関係性を維持するためのコミュニケーション力も大切な仕事です。

1日のスケジュール

【原材料受入・設備管理業務】
07:00…出社・ホイルローダー作業・原材料の搬入
11:30…設備まわりの清掃
12:30…お昼休憩
13:30…設備の点検、書類作成などの事務作業
15:10…終業・帰宅

【製造業務】
07:00…出社・出荷準備、操作盤を使い製造業務
11:30…お昼休憩
12:30…操作盤を使い製造業務
17:00…清掃作業
19:00…終業・帰宅
残業時間 約3~4時間/日
それぞれの業務をローテーションで行っており、
4営業日につき1日は製造業務となります。

試験課 TESTING

仕事内容

多くの人が利用する建造物に使われる生コンクリートには、安心・安全の確保のためにJIS規格が定められており、規格に基づいて製造・運搬がおこなわれています。
試験課では、主にJIS規格に沿って定められた社内規定に原材料が適合しているかの試験や、製造された生コンクリートの出荷時の品質検査などを担当しています。生コンクリートの検査にはスランプ(柔らかさ)、空気量、温度、塩化物含有量などさまざまな指標があり、数名のチーム単位でそれぞれ複数回の検査を繰り返すことで品質を担保しています。
また、工事現場に届けた後の第三者検査に立ち合うこともあります。試験課は生コンクリートの品質を守る最後の砦ですので、確動性が高く、責任感の強い方に向いています。

1日のスケジュール

07:00…出社・製造された生コンクリートの検査
12:00…お昼休憩
13:00…納入先に向かい、現場で第三者検査の立ち合い
15:00…帰社・事務処理(検査データの整理・入力など)
17:00…終業・帰宅

営業部 SALES

仕事内容

当社の営業は、新規顧客の開拓や販売業務といった世間一般の営業職のイメージとは少し違います。担当する販売店様やゼネコン様(1人2~3社ほど)を定期的に訪問し、工事予定や特殊な材料が必要かなどの情報を収集して工場に事前に伝えたり、納入までのスケジュールやフローを調整・交渉したり、工場側の要望を伝えたり。取引先との良好な関係性を維持しながら、受注案件をより優位に進めるための戦略立案や、プロジェクトがスムーズに進行するよう管理をすることが主なミッションです。
また、週1回開催される協同組合(※)のブロック会議などに上陽レミコンの代表として参加し、組合員各社との情報共有や受注案件の詳細確認などもおこなっています。
※当社は東京地区生コンクリート協同組合に加入し、生コンクリートの販売を他の生コンクリートメーカーと共同販売しています。

1日のスケジュール

09:00…出社・前日の出荷実績の確認、当日のスケジュール確認
09:30…事務処理
12:00…お昼休憩
13:00…外出して販売店さんと商談
16:00…帰社・報告書作成(情報整理など)
18:00…終業・帰宅

業務部 AFFAIRS

仕事内容

業務部では、予算策定・損益予算実績管理、税務、仕訳記帳、銀行とのやりとりといった経理業務や、給与計算、労務管理、採用活動などの人事・総務業務、各種契約書の作成・確認をおこなう法務業務など、さまざまな事務業務をメンバー全員でおこなっています。
経営に近い情報を扱う部署ですので、会社の状況をより深く把握することができます。
基本的には1日中PCと向き合うオフィスワークですが、他部署やグループ会社の人とのやりとりも多いので、人と会話することが好きな方にも向いています。

1ヶ月の主な流れ

月初…請求書作成、売上・費用の仕訳、入金確認など
月中…損益予算実績分析・金融機関折衝など
月末…給料計算、取引先への支払い業務など
※残業はあっても1日1時間程度


ドライバー DRIVER

仕事内容

工場で製造した生コンクリートを1日に3~4回、指定された工事現場までミキサー車で運搬します。
生コンクリートは時間とともに固まる性質を持っており、練り混ぜ開始から90分以内に届けるようJIS規格で定められているため、長距離運転はありません。とはいえ、安全運転を意識しつつ、現場まで向かいます。また、自分が乗車する車輛の点検や洗車、現場での荷下ろし、納入先の担当者との関係性づくりなどもドライバーの大切な仕事です。
とはいえ、生コンクリートはプラントから自動的にミキサー車のドラム内に投下されますし、荷下ろしはミキサー車のレバーやダイヤルを操作するだけなので力仕事はほとんどありません。

1日のスケジュール

08:00…出社・点呼後、当日の現場の注意事項を確認し、乗車予定の車輛を点検
08:30…出荷許可が出たら積み込み口に車輛を移動して積み込み、出発
09:15…現場に着いたら速やかに荷下ろし、納入報告
10:15…帰社後、使用した車輛ドラム内を洗車
10:45…2本目出発
12:00…帰社後、使用した車輛ドラム内を洗車
12:15…お昼休憩
13:15…3本目出発
14:30…帰社後、使用した車輛ドラム内を洗車
15:00…4本目出発
16:15…帰社後、使用した車輛ドラム内を洗車、最終点検
17:00…帰宅